ホストの売掛を回収する方法とは?注意点や未払い防止策もご紹介更新日:2023.12.22
こんにちは!札幌すすきの・函館・旭川を中心にテナントビルを展開するLCグループです!
ホストクラブでの支払い方法に、売掛(うりかけ)というものがあります。
売掛は飲食代金の後払いのことなのですが、売掛金をお客さまから回収するのは担当ホストの役割なので、万が一売掛を回収できないとホストの給料から天引きされてしまいます!
そこで今回のコラムでは、ホストの売掛を回収する方法について解説。
困ったときにとれる法的な手続きや、回収時に注意すべき点などをお伝えしますので、ぜひ知っておいてください。
ホストの売掛払いとは?
ホストの売掛(うりかけ)払いとは、飲食代を当日ではなく後払いするシステムです。
細かいシステムはお店によって異なりますが、月末に設定した締め日までにその月の飲食代金をまとめて支払うというものが一般的。
売掛払いは通常の商取引や契約でも用いられる、昔からある商慣習の一つです。
「ツケ」というと、わかりやすいかもしれませんね。
ホストクラブでの売掛払いは、担当ホストとお客さまとの信頼関係を元に行われています。
お客さまの代金を担当ホストが立て替える仕組みがほとんどで、お客さまから売掛金を回収するのも担当ホストの仕事です。
売掛払いは法律的には問題のない支払い方法とはいえ、高額な売掛は回収が大変になってしまうことも。
万が一、売掛を回収できないと、その代金はホストの給料から天引きされてしまいます。
ホストの売掛を回収する方法とは?注意点も解説!
お客さまが売掛を払ってくれない場合、その代金はホスト自身が負担しなくてはいけません。
売掛が回収できずに困ってしまった場合、以下のような法的手続きがありますので、ぜひ知っておいてくださいね。
支払い督促
支払い督促とは、裁判所からお客様へ売掛の支払いを督促してもらう手続きです。
内容証明郵便などを利用してお客さまへ支払い督促が可能です。
訴訟
裁判で売掛の存在を立証して認められれば、裁判所からお客さまへ売掛金の支払いを命じてもらえます。
お客さまを訴えて訴訟を起こすほか、支払い督促に異議申し立てを受けると訴訟に移行します。
強制執行の申し立て
支払督促に異議申し立てがない、または裁判で主張が認められると、強制執行を申し立てることができます。
強制執行では、お客さまの預貯金や不動産などの財産を差し押さえて、強制的に支払いに充てられます。
返済義務が生じないケースと消滅時効に注意
売掛があったとしても、内容や回収方法に問題がある以下のような場合では返済義務が生じないことがあります。
- 法外な金額設定をしていた
- 無理やり売掛をさせた
- お客さまが未成年だった
- 恐喝や恫喝など、犯罪行為による回収を行なった
- 反社会勢力や無資格業者を用いた回収を行なった
ホストクラブは風営法による規制を受ける業種です。
お客様の年齢や営業時間など、法律を守った運営が求められています。
風営法について知りたい方は、「風営法とは?改正後の条件や関係する職業について解説!」のコラムでもわかりやすく解説してますので、ぜひご覧くださいね。
なお、売掛の回収には消滅時効があり、時効を過ぎてしまうとこちらも返済義務がなくなります。
2020年3月31日以前の売掛は発生から1年、2020年4月1日以降の売掛は発生から5年が時効です。
5年は短い期間ではないですが、法的手続きなどは時間がかかるものもあるため注意が必要です。
ホストが売掛回収のために気をつけるべきこと
ホストにとって高額な売上を目指すのは仕事でもありますが、そのために売掛をして回収できなければ本末転倒!
支払い督促や訴訟を行い回収することができても、お客さまとの信頼関係が崩れてしまっては元も子もありません。
まずは、お客さまの支払い能力を超えた売掛をさせないことが大切です。
お客さまの経済状況を把握して無理をさせない、お客さまに度を越えたお願いをしないといったことを心がけましょう。
担当ホストを応援するために高額な注文をするお客さまもいらっしゃいますが、お客さまが無理をしないように止めるのも担当ホストの仕事です。
そのような配慮はお客さまとの信頼関係を築いて、今後の売上や売掛の迅速な回収にもつながるでしょう。
また、売掛とする場合はお客さまの身分証で年齢や名前などを確認し、可能であれば借用書を作成すると良いです。
売掛払いはホストとお客様との信頼関係で行われますが、借用書があると万が一トラブルになった場合にもスムーズに対応しやすくなりますよ。
まとめ
●ホストの売掛払いとは?
ホストの売掛払いとは、飲食代の後払いシステムです。
飲食代を都度払うのではなく、締め日までにその月の飲食代金をまとめて支払います。
売掛払いは昔からある商慣習で違法ではありませんが、高額な売掛は回収が大変になることも。
万が一売掛を回収できないと、ホストの給料から天引きされてしまいます。
●ホストの売掛を回収する方法とは?注意点も解説!
ホストが売掛を回収できずに困ってしまった場合には、支払督促や訴訟、強制執行といった法的手続きによる回収方法があります。
売掛には1年または5年の消滅時効があるため、手続きのタイミングには注意が必要です。
また法外な金額や無理やりの売掛、お客さまが未成年の場合や犯罪行為による回収をりした場合には売掛の返済義務が生じません。
●ホストが売掛回収のために気をつけるべきこと
売掛回収にはお客さまとの信頼関係が大切。
そもそも無理な売掛はさせず、お客様が無理をしそうな場合には止めるのもホストの仕事ですよ。
また、売掛とする場合は身分証の確認や借用書の作成などもしておくと、万が一のトラブルの際にも対応しやすくなります。
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