居抜き物件のトラブルを防ぐ!多いトラブルと予防策・対処法をチェック更新日:2021.07.29
こんにちは!札幌すすきのを中心にテナントビルを展開するLCグループです!
テナント契約時にメリットの大きい居抜き物件ですが、契約後にトラブルが発生するケースも少なくありません。
せっかく良い居抜き物件を借りられても、トラブルが起こってしまっては困りますよね。
そこで今回は、居抜き物件でよくあるトラブルとその予防策や対処法をご紹介。
居抜き物件を契約するときには、ぜひ参考にしてください。
居抜き物件に多いトラブルとは?
居抜き物件とは、テナントの賃貸契約の際、前の店舗が使っていた内外装や設備などが残っていて、それをそのまま引き継いで使うことができる物件のことです。
テナントの賃貸契約とは別に、前オーナーと造作譲渡契約を結んで内装や設備を買い取ります。
通常、テナントを借りてお店を開業する場合、初期費用として内装工事や設備購入、設備設置などに大きな費用がかかるもの。
しかし、居抜き物件では店舗の内装工事や外装工事、設備工事などの費用を大きく削減できるので、初期費用を抑えて開業できることがメリットです。
ただし、居抜き物件では思わぬトラブルにあってしまう可能性も。
居抜き物件で引き継ぐ内装や設備は、使用済みのいわば「中古」ですので、壊れていて作動できなかったりなど、新品を購入する際とは違った注意点があります。
また、入居時に居抜きで入れたからといって、退去時も同様に居抜きで退去できるとは限りません。
このようなトラブルが起こると「コストを抑えるために居抜き物件を契約したつもりが、かえって余計な費用がかかってしまった!」なんてことにもなってしまいます。
そのためにも、次でご紹介する予防策や対処法をチェックしておきましょう!
居抜き物件でのトラブルごとに予防策や対処法をチェック!
居抜き物件でよく起こりがちなトラブルや注意点、その予防策や対処法をご紹介します。
引き継いだ設備を使おうと思ったら壊れていた
空調設備や調理設備などを引き継げるのは居抜き物件の大きなメリット!
設備工事費を大きく削減することができます。
しかし、引き継いだ設備はいわば中古品。
使おうと思ったら壊れていた、最初は使えたのにすぐに壊れてしまったというトラブルは少なくありません。
そうなってしまっては、新しい設備を購入する費用はもちろん、古い設備を撤去・処分する費用もかかり、むしろ負担が増えてしまう結果になってしまいます。
【予防策・対処法】
造作譲渡契約を結ぶ前に、一つひとつの設備の動作確認をしっかり行いましょう。
「購入からどのくらい経っているのか」「不具合はないか」など、気になる点はオーナーに確認し、内容を書面で残しておくと安心です。
引き継いだ設備の中にリース品があり、リース料金を支払う羽目に
造作譲渡契約で設備をすべて買い取ったつもりでも、設備の中にリース品があれば、それは自分のものにはなりません。
リース会社へリース料を支払わなくてはならず、当初の予定よりもランニングコストがかかってしまうことになってしまいます。
【予防策・対処法】
造作譲渡契約を結ぶ前に譲渡品の一覧表などを作成し、備品の所有者を確認しましょう。
リース品が含まれていた場合、造作譲渡契約前にリース契約を精算するのか引き継ぐのか、前オーナーと話し合いましょう。
知らずに引き継いでしまったとしても、リース品を勝手に売却することはできません。
排水管が詰まって水があふれてしまった
洗い物や調理中に出た食べかすが溜まって詰まっているケースのほか、前店舗が閉店してから時間が経っているテナントでは、排水管の中の水分が蒸発し、残った油分が固まって排水管が詰まってしまっているケースも。
油分による詰まりは、空いている期間が長いテナントでとくに起こりやすいです。
閉店時のチェックでは大丈夫でも、閉店している間に詰まってしまうと気づきにくい場合もあります。
【予防策・対処法】
契約前に詰まりがないか動作確認をすることはもちろん、引渡し前に排水管の高圧洗浄がなされているテナントだと安心です。
また、もし今後排水管の詰まりが起こってしまった場合の責任の所在がどこになるのかも、確認しておきましょう。
テナント内の水道設備は借主の責任、建物本体の排水設備については貸主側の責任となることが一般的です。
退去時に想定外の原状回復工事を求められてしまった
居抜きで入居できたからといって、自分が退去するときにも同様に居抜きで退去できるとは限りません。
実は、テナントの退去時は、内装や設備をすべて撤去する原状回復工事をしてスケルトン状態で退去するのは基本です。
原状回復工事は自分が借りたときの状態ではなく、内装工事を施す前のスケルトン状態に戻さなくてはいけません。
原状回復工事や設備の処分費用は、借主の負担となります。
ただし、前のテナントがつけた傷の原状復帰を求められたというケースも中にはあります。
過失ではないものまで回復させる義務はありませんが、契約書にそういった責任関係について記載していない場合は、どちらの過失か証明することが難しいです。
【予防・対処法】
現状回復義務の有無や範囲は賃貸契約の中で必ず定められていますので、テナントの賃貸契約を結ぶ前に契約内容をしっかりチェック!
居抜きで退去したい場合は、賃貸契約書を確認したうえで、貸主へ交渉をしてみましょう。
テナントを居抜きで引き継ぐことができれば、貸主側としても空室の期間を減らしてすぐに次の入居者へ貸し出せるというメリットもあります。
また、他人の過失まで修復することにならないよう、あらかじめ室内を隅々までチェックし、責任関係については契約書にしっかり記載しておきましょう。
近隣住民から臭いや騒音などのクレームを受けてしまった
店舗と民家が近かったり風向きが悪かったりして、臭いや煙、騒音などのクレームを受けてしまうこともあるでしょう。
住宅街のエリアで飲食店などを営業しているなら、ある程度は仕方がない部分もありますが、気持ちの良いものではありませんよね。
【予防・対応策】
前の店舗が周辺住民からクレームなどを受けていなかったか、事前に確認をしておきましょう。
不動産仲介業者に確認する、周辺にある店舗や住民に直接聞いてみるといった方法があります。
立地や環境に起因するものでなければ、お店の業態や運営方法が変わることで解決するケースもあります。
まとめ
●居抜き物件に多いトラブルとは?
居抜き物件とは、前の店舗が使っていた内外装や設備などを引き継いで使うことができる物件のこと。
開業にかかる初期費用を抑えられるといったメリットがある反面、設備トラブルや退去時のトラブルなど、居抜き物件ならではのトラブルが起こる可能性もあります。
●居抜き物件でよくあるトラブルとその予防・対処法を知っておこう
居抜き物件では入居後に引き継いだ設備が壊れているなどの設備トラブル、退去時に想定外の原状回復費用を求められる退去トラブル、近隣住民からのクレームといったトラブルなどが起こり得ます。
契約前には譲渡設備の詳細や契約内容、近隣住民とのトラブルの有無などをしっかり確認しましょう。
飲食店の開業をご検討されている方で疑問点やお困りのことがあれば、札幌すすきのを中心にテナントビルを展開するLCグループの磯へお気軽にお問い合わせください!